こんにちは、たれみみです(^^)/
今日はこちらの本を紹介します。
『ヒカルの卵』森沢明夫*卵かけご飯専門店で人生を賭けた大勝負!
作品情報
著者:森沢 明夫
出版社:徳間書店(文庫版:徳間文庫)
発売日:2013年10月10日(文庫版:2015年12月3日)
本の長さ:396ページ(文庫版:464ページ)
あらすじ
限界集落と言われるほど田舎で養鶏農家を営む村田二郎・通称「ムーさん」は人生を賭けた大勝負に出る。それは村おこしのために「卵かけご飯専門店」を開くこと。しかも無料で卵かけご飯を提供すると言う。それを聞いた村の人々は誰もが心配し、大親友は猛反対する。果たして小さな村に奇跡は起きるのか?きっとあなたもムーさんを応援したくなるハートフルコメディ。
ツイている男 ムーさん
主人公の「ムーさん」は、村の皆から愛される超ポジティブマインドな男。
小学生の頃、性格がのんびりし過ぎているため「ムーミンみたいだ」とからかわれ「ムーさん」と名づけられた。
しかもよく見ると顔も「ムーミン顔」らしい。
そんなエピソードを聞くだけでほっこりしますが・・・
限界集落の村で無料の卵かけご飯専門店を作るなんて、無謀すぎる!(笑)と読んでいてハラハラしました。
しかしそんな心配をよそに、ムーさんはこんなことを言います。
「俺は昔っからツイてんべ?だから、ちょっとぐれぇ怖くても、走り出しちまえば、あとは、まあ、なんとかなるって」
最初は反対していた村の人々も、少しずつ協力してくれるようになります。
そしてついに店をオープンさせてしまう・・・
この人は、つくづくおもしろい。モノの考え方が人とちょっとズレていて。しかも。それがいつもハッピーな方にズレているのだ。ムーさんの論法でいくと、世の中のみんなが、そろってハッピーになってしまう。でも、もしかすると、それもまた真実なのかもしれないし、そうであって欲しいと思う気持ちもまた真実だ。
ムーさんを見ているとポジティブマインドの大切さを感じます。
”ハッピーな思い込み”とでも言うのでしょうか。
困ったできごとも、違う側面から見てみると「ツイている」と感じられる・・・
「自分は”ツイている”」と信じていると運を引き寄せ、いつのまにか本当にツイている状態になっている・・・
そういうマインドは素敵だなぁと思いますね。
超あったかい 村の人たち
ムーさんも超優しい男ですが、彼を囲む村の人々もみんないい人ばかり。
さすが森沢ワールド、悪い人が誰一人出てきません。
特に好きだったエピソードは、村にやってきた若者陶芸家の家の玄関前にいつも置かれている白いビニール袋。
その中にはたくさんの米や野菜が。
誰かが好意でおすそ分けしてくれているようですが、一体誰が持ってきてくれているかわからない。
その”誰か”がわかったときに、涙腺崩壊します。
ムーさんの幼馴染・直子の母・富美子が営む居酒屋もいい感じ。
村のみんなが集うの憩いの場。
富美子は口数は多くないけど、村のみんなを見守る雰囲気がとても魅力的です。
読む前に卵のご準備をお忘れなく!
なんといっても、終始出てくるムーさんの卵かけご飯がとんでもなく美味しそう!
もともと卵かけご飯は好きですが、このお話を読んでさらに大好きになりました。
栄養バランスがとれた「完全栄養食」とも呼ばれる卵。
卵は農家さんが大切に育てた鶏が産んでくれた貴重な宝石。
それを白米にのっけていただく。
これ以上のごちそう、いや最強のご飯はありません。
読んでいると必ず卵かけご飯が食べたくなるので、読む前に冷蔵庫に卵が入っているか確認することをお勧めします。
そして実はこのお話、モデルとなる卵かけご飯専門店があるんです。
人口約140人の小さな集落、兵庫県豊岡市但東町栗尾にある『但熊(たんくま)』。
卵かけご飯ブームの先駆けとなった、行列必至の人気店なんだそう。
ぜひとも訪れてみたいものです。
超ポジティブマインドな主人公に元気をもらいたい
超あたたかい村の人たちにほっこり癒されたい
美味しそうな卵かけご飯を読んで堪能したい
そんなあなたにおすすめの一冊です。ぜひ読んでみてください(^^♪
モデルになった卵かけご飯専門店『但熊』のホームページはこちら。
モデルになった養鶏所『たまご倶楽部』のホームページはこちら。
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