こんにちは、たれみみです(^^)/
今日はこちらの本を紹介します。
『かがみの孤城』辻村深月*孤独と闘う中学生たちの冒険に涙する
作品情報
著者:辻村 深月
出版社:ポプラ社
発売日:2017年5月11日
本の長さ:554ページ
あらすじ
不登校に悩む中学1年生のこころは、ある日突然自分の部屋のにある鏡に吸い込まれてしまう。そこは異世界の城で、”オオカミさま”と名乗る少女によって、こころと似たような境遇の中学生7人が集められていた。タイムリミットの中で城に隠された”何でも1つだけ願いが叶う鍵”を仲間と一緒に探しながら、過酷な現実と闘う少年・少女たちのファンタジー×ミステリー小説。
読み応え満載
本作は2018年の本屋大賞受賞作。
好きな小説ランキングなどでもよく名前が挙がります。
2022年には劇場アニメ化されていて、子どもから大人までファンが多い作品です。
500ページ越えでかなりの分厚さなので、初めて手に取った時は怯みそうになるかもしれませんが、心配ご無用!
読み出したらぐいぐいと世界観に引き込まれ、ページを捲る手が止まらなくなります。
私は2日で読み切ってしまいました。
揺れ動く思春期の心
辻村深月さんは、思春期特有の微妙な心情を描くのが上手だと定評がある作家さんです。
本作を読んで、それに心から頷けると感じました。
中学1年生のこころがクラスメイトや親や先生に抱く複雑な思い。
微妙な違和感。疎外感。孤独感。
一人では到底抱えきれず、周りの人たちに助けを求めたいけれど、上手く言葉が見つからない。
どう頼っていいのか、信じていいのかわからない。
前に進みたい。でも進めない。
誰かにこの気持ちをわかってほしい。
自分も思春期の頃、感じていたことでした。
そのもやもやと言葉にならなかった複雑な感情たちを、物語を通じてきちんと言葉にしてくれている。
「悩んでいるのはあなただけじゃないよ」
「仲間がいるよ」
と寄り添ってくれている。
どうしようもない現実と向き合い続け、心がボロボロに砕けそうになったこころが
「闘わなくていいよ」
と言ってもらえた場面には、きっと心救われた人々がたくさんいると思います。
中高生や、過去に苦い経験をした大人には特に刺さるんじゃないでしょうか。
たたみかける伏線回収
鏡に吸い込まれ、不思議な城の中で出会った個性豊かな7人の中学生たちが協力し合ったり、ぶつかり合ったり・・・とファンタジーや青春小説としても楽しめる本作。
ですがなんといっても、ミステリーとしてがっつり堪能できます。
7人の中学生たちが選ばれた理由
願いが叶う鍵のありか
オオカミさまの正体
などなどの謎の伏線がしっかりと張られ、終盤で畳みかけるように回収されていきます。
最後100ページくらいは思いもよらぬ展開に一気読み必須です!
結末はとても爽やか。こころたちのこれからを応援したくなるし、
こころたちから希望を貰い、逆にこちら側が応援してもらっているような気持ちにもなれる。
感動したい
謎解きを楽しみたい
毎日がつらい
どんな方が読んでも楽しめる1冊。おすすめです(^^♪
劇場アニメはこちら。
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